南には、先見の明や華やかさ、隠されていたものを明らかにするといった象意があります。南張りの家相で起こり得る作用とはどんなものでしょう。
南張り家相はどんな形?

家の南範囲(30度)に一辺が1/3よりも小さな張り出しがある家相は「南張り」です。
南張り家相の吉作用の一例

家相で南は社会を表す方位です。南方位には知識や常識・先見の明といった象意があるため、南張りの家に住んだ場合に得られる吉作用の一例には頭脳明晰になって社会的地位が上がり、名誉職・研究職・昇進運があるとされます。
また九紫火星の「浄化」の吉作用により、自分にとって清算したい悪縁や悪習慣を断ち切り、社会的信用を得やすくするといったサポートがあります。
南張り家相の設備別吉凶作用

南方位が張り出した家相+南方位の設備別ではどのような作用があるでしょう。
南張り玄関
南の九紫火星の気が強い場所に玄関がある家相は、玄関から入ってくる外部のエネルギーが明るく社交的な気を持ちます。
玄関という設備は社会との出入口であると同時に家の中と外を繋ぐ設備であるため、どうしても家相の方位を若干弱める(左右の方位を若干強める)作用がでてしまいます。そのため家相では玄関を設置する方位には少し注意が必要です。
南張りの方角に玄関がある場合は南張りの運気・南玄関の運気が両方作用します。南張り玄関は南方位の吉作用で公的に充実し、さらに南玄関の作用により一家団らんが得られる吉相といえます。
南張りキッチン
キッチンは火を扱う設備のため、九紫火星の火にキッチンの火が重なってしまいます。つまり南張りキッチンの家相は九紫火星のエネルギーがおおよそ強すぎる傾向にあります。
こういった家相は南張り過ぎ(大張り)の気を帯びます。南張り過ぎは凶作用となるため注意が必要です。
南張りのキッチンは九紫火星の「浄化・清算」の運気が強く、身近な相手と些細な事で別れやすくなります。また公難に遭いやすい家相となるため注意が必要です。
南張り浴室
南張り+南に浴室のある家相というのは浴室の作用が強調され、南の強力な火のエネルギーを浴室の水回りが消火してしまうため体感する凶作用が強い配置です。
浴室は一白水星の「秘密・悩み・家庭」などを扱う水気を持つ設備です。水気は適応する方位に設置することで凶作用が起きないように調整することが家相では大切で、南方位には設置しないほうが良い設備となります。
南張りの浴室は社会に出るほど家庭による悩みが強まりやすい家相といえます。そのため南の浴室は設置しないほうが賢明です。特に南張りは東南・南西・北の運気が弱くなるためワーカホリックになりやすく、家族がゆったり団らんといきにくい家相です。南に浴室があることで家庭の悩み事が引き金となって社会的な揉め事に注意したい家相です。
南張りトイレ
南張り+南にトイレは南方位に凶作用が強く出るためなるべく避けたい家相の一つです。トイレは単に水回りの作用だけでなく、トイレというもの自体が一白水星の「水回り・悩み」と五黄土星の「下水・腐敗」の作用を併せ持つ設備であるため降りかかる凶作用が他の設備よりも強烈です。

トイレ自体が昔は家の外に切り離して設置していたくらいで、大抵の方位で吉作用がない設備です。
いかにトイレを凶作用の少ない方位に設置するかが、家相を無難に整えるうえで重要な要素です。南方位のトイレは残念ながら凶作用が強く出てしまうため避けられてきました。
南張りのトイレは信用問題や裁判など内側から腐敗していくような事態が起こりやすくなるため設置をしないほうが良いです。また家庭の問題が起こりやすく南浴室と共に眼病にも注意の家相となります。
南張り過ぎ家相はどんな形?

このような家相はL字型といって凶作用の運気があるとされます。
家相で過度に張り出した部分のある形状を「張り過ぎ(または大張り)」といいます。張りの定義(目安)は最大で1/3なのでそれ以上の張りは張り過ぎとされます。また一見して張り過ぎに見えない形状であっても隣部分が大きく欠けている場合は「張り過ぎ運気」となって同じように凶作用が出ます。
では、南方位が張りすぎている家の形の凶作用を考えてみましょう。
南張り過ぎ家相の凶作用の一例

家の南方位が張り過ぎている家相は対極方位である北のエネルギーが南に関連して弱くなります。
南は九紫火星で火を司り「社会・知性」などを扱う方位のため、北の一白水星の「家庭・男女仲」などの潤い要素が南によって燃やされます。

どういう事になるか分かりやすく例えてみましょう。
- 仕事が忙しく(南)、夫婦がすれ違う(北)
- 遅くまで共働きで(南)、一家団らんがない、または休息時間がない(北)(※南張り過ぎにより東南・南西が欠けるため妻にも影響がでる)
- 知識が先行しすぎて(南)、家庭で揉める(北) などなど…。

「北と北東」は同じ家関連の作用で似ています。北東は親戚一族関連で、北は故郷・ルーツという感じです。いち家庭は北で見ます。(義両親などと同居している場合は北の限りではないですが。)
ちなみに南方位が張り過ぎた家に住むと夫婦仲が冷え込むとされます。南張り過ぎ家相の体調面には、北欠けの作用と似たように冷えなどもあるため注意しましょう。
また、南張りすぎの家相は社会的トラブルや火事に遭いやすいともいわれています。南方位は無難相に整える事を意識することが必要です。
(※家相には様々な見解が存在します。当記事には個人的な見解が含まれます。詳しくはこちら)