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風水よりも家相が怖い理由の考察と家相で分かるいくつかの事

家相の知識

例えば、こんな会話を身の回りで聞いたことがありませんか?

「家の形が悪いと昔近所の○○さんが言っていた」

「庭の木を切ったらおじいちゃんが亡くなったという話を聞いた」

「大工さんから、そこに部屋を作ると縁起が悪いと言われた」

これらは恐らく家相の事を指している内容だと思われます。

では、例えばあなたが現在住んでいる家についていきなり誰かから家相のことを指摘されたとします。その時あなたはどう感じるでしょうか。

きっと得体の知れない気持ち悪さや、何だか恐いなという感情を持つことだろうと思います。

初めて家相に触れた頃の私は、まず上記のような「手を出してはいけない昔の呪い的恐怖」のような感情を持ちました。家相は簡単に触っては祟られるんじゃないか、そしてこの家は大丈夫なのか、というような不安に近い気持ちです。

でもなぜ、家相はこのように呪いや祟りのような不安を連想させてしまうのでしょう。

今回は家相が怖いと思う原因や家相で何が分かるのかなどについて考察していこうかと思います。

風水よりも家相は怖いイメージを持たれる??

なぜ家相が呪いや祟りのようなものを連想させてしまうのでしょう。

その答えは、家相は指摘する際に「死や病気の恐怖」が含まれているからだと思います。

実際に昔の家相書を読むと、「○○すると主人が××で死亡」、「××が欠けたるは妻が病になり死亡」というような病と死を扱う内容があまりにも多くてドキッとします。

ちまたの風水と比べても毛色が違い、風水だとこれをすると開運しますよというような前向きな内容でポジティブが強い印象ですが、家相になった途端、独特の(それも年代ものの家相書は特に)ネガティブな内容を強調した文章というか、象意がはっきりしているためかこれをするとこのような病気になるから控えなさいというようなスタンスをとっており自然と読み手に恐怖を植え付ける仕様となっています。

人間は非科学的な事や目に見えないものに対してはひどく恐怖しがちな生き物であり、それ故に「家相で○○をさわると××(ネガティブなこと、特に死に関すること)が起こる」と怖い理由をつけられると絶対に触りたくないですし関わりたくないと思うはずです。

家相の知識を得た不特定多数の人が家相の悪い部分のみ的を絞って伝えるために最初の吹き出しのような理由の分からない端的な言い方になってしまうのです。それを聞いた相手は「禁忌」に近い恐怖を感じます。

家相が怖いと思われる原因は間違いなくその点だと思います。

家相のルーツは古代中国の風水からきている占い的な統計学

では家相とは一体何なのでしょう。実は家相というのはルーツが風水から来ています。

風水は古代中国で発祥した「仙道五術」の一部からきており、「陽宅(家)」「陰宅(墓)」などに基づき、非常に奥が深すぎるためにここでは大まかな言い方しかできないのですが「総合的に暮らしを整えていく」考えです。

家相はそんな中国の風水の考えを基に、江戸時代に日本の家屋に合うようにアレンジして発達していった要は日本の家専用の占い的要素を持った統計学です。

つまり家相は、中国の風水の考え方を取り込んだ日本住居用の吉凶判断占いという分類になります。

家相で分かるいくつかのこと

吉凶判断というと単純そうに聞こえるのですが家相は案外というか実際には非常に奥が深く、まるで蟻の巣穴のようにいくつもの部屋(要素)があったうえで全体的には一つの形に繋がっているような占い形状をしています。

例えば九星や干支を当てはめてその家に暮らす住人たちの関係性や暮らしぶりを読み解くことが可能であったり、その住居へ引っ越した時期だとか方角でも住居へ対する感情や経緯などをあらかた予測することが可能です。(ただし「象意」という起こりうる現象が幾多もあるため実際には詳細の予測は困難です。)

そのため家相鑑定は家の形で純粋に吉凶を判断するにはしますが、それ以外に家族の生年月日(本命星や月命星)や干支を聞き出して家の形状に当てはめて各人の運気の判断をします。

ちなみに

ここで最初の吹き出しのセリフを思い出してみると、

  • 家の形が悪いと昔近所の○○さんが言っていた
  • 庭の木を切ったらおじいちゃんが亡くなったという話を聞いた
  • 大工さんから、そこに部屋を作ると縁起が悪いと言われた

となっており、これらはいずれも

  • 家の「どこの部分の」形が「なぜ」悪いのか
  • 「どの方角」の「何の庭木」を切ったら「どういう九星」のおじいちゃんが「なぜ」亡くなったのか
  • 部屋を作ると「誰にとって」の「どんな」縁起が悪いのか

このような詳細と理由が欠落していることが分かります。

家相の良し悪しは家全体もさることながら厳密には方位に担当する「人による」のです。

手相や人相との関連性

家相は人相などと通じるものがあるという先人の考えがあります。

東洋の人相法を以て方位を人の顔面に割り當てると頤は子の方 卽 ち北とし夫より左に丑寅卯辰巳と額の正中を午の方 卽 ち南とする夫より右に未申酉戌亥と顔面を一周する此の方位を見定めて家宅の形状位置構造に應用するに殆んど的中しないと云ふ事が無い。

現代式家相研究奥義 板垣静介 著

(こちらの書籍は大正9年出版のもので、国立国会図書館デジタルコレクションにて閲覧することができます。)

つまり家相は人間一人ひとりの持っている運気に相応した家の形をとっており、人相学に通じるものがあるという考え方です。いわば家の形と住人の関係は引き寄せ合っておりいわば卵が先か鶏が先かということです。

手相なども生まれた時から持っているものですが後天的に線が変わっていく場合があります。家相も先天的な運と後天的な運を持っていると思います。

補足

私自身上記の書籍の考え方に共感する部分もあり、例えば持って生まれた顔を変えると運命が変わり違う人生になっていく(人相が変わる)ように、実家など生まれ育った家の形が本人の運気の先天的要素となり、違う形の家に引っ越すと本人の運気が変わっていく(後天的要素、家相が変わる)と考えると深く腑に落ちました。(実際の個人としての体感はかなり”運気が混ざり”ます。)

これによって注意したいのは、引っ越しで吉相を狙い過ぎるあまりに本人の先天的運気と全く違い過ぎる家相の家に住むことにより運気の落差が生まれて苦しくなる可能性もあるということです。

顔を変えるというパターンで想像してみると分かりやすいかと思いますが、例えば整形して理想通りの顔になったはいいけれど、これは自分じゃないと感じ精神的にも苦しくなるような現象が家相にも当てはまるのではないかと案じます。

家相であっても、いきなり理想を求め過ぎてドカンと大吉相に改善してしまうと、自分の生来持っている「気」と違い過ぎて自分が馴染むまでに多くの時間がかかります。最悪、「家と自分が合わない」となり精神的に苦しむ可能性さえあります。回避策としては、まず理想とする家の間取り(賃貸など)に仮住まいしてみて自分と合うか確認してみるのが良いのではないかと思います。

レモネード
レモネード

家を建てる前に、賃貸を利用して自分の持っている運気の確認をする方法です

理想とする運気を思い描き、一度それに近い形の家へ引っ越してみるんです。住んでみて自分と合わなければまた戻ればいいですし、住めるようなら更に理想を求めた形の家へ引っ越して運気確認していくのが良いかなと思います。建ててしまえば一生の付き合いですし。

私は一度、引っ越し先の東南張り北西欠けの運気が合わな過ぎて苦しんだことがあります。家相的には東南張りは吉相なんですが私自身が東南欠けで生まれたので感覚が違いすぎて無理ってなりました。

まとめ:家相は怖いものなのか

今回は家相が怖いのかについて視点をおきつつ家相で何が分かるのかについて私なりの考察を交えて書いてみました。家相は中国から伝わった陽宅風水がベースとなり日本独自に改変されていった日本家屋の吉凶を占う統計学です。

時代により日本家屋の構造が変化すると共に家相の解釈も少しづつ変わっていき、より現代的な家の吉凶も占えるようになっています。しかし「家」の根底にある人間の基本的生活様式や「運気」の流れをみる要素は同じのため時代が変わっても占えるのが家相です。

占い統計学のため「凶」とされたとしてもむやみに恐れる必要もないですし(人間の暮らしを吉凶だけに当てはめるのも役割が複雑化された現代において少々苦しくはありますね)、気になる場合は対策を取ったり引っ越しをしたりして対処できるので、ご自身で知識をつけてもいいですし信頼のできる方(不安を煽るだけでなくきちんと対策を教えてくれる人)がいればアドバイスをもらうなどして家や暮らしを整えていくといいと思います。

少々分かりづらくて心苦しいのですが、最後までお読みくださってありがとうございます。

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