家相では、北はおもに夫婦や家庭の精神状態などを表す方位です。
北のエネルギーが程々に強い家は夫婦や家族の仲が良く、家族関係がゆったり潤っているといった効果があります。反対に北のエネルギーが弱いと家族関係に潤いがなく、家庭に安らぎがないといった作用が出てきます。
具体的に北方位がどのような状態であれば吉作用を得られるのか、また凶作用を緩和する方法はどのようなものがあるのか、家相の解釈を見ていきたいと思います。
北方位を求める方法
北方位30度の範囲が家相での「北」です。方位の求め方は以下にまとめています。
北方位の張りの形
家の北範囲（30度）に一辺が1/3以内の張り出しが、一つある家相は「北張り」となります。
北方位の家相の役割
家相で北を司るのは一白水星です。一白水星は水の要素を扱います。水の要素は〈夜・愛情・隠れ・秘密・悩み・記憶〉など。つまり北は「感情」に関わる方位として見ることができます。
水は多すぎると湿気や悩みに繋がることもあります。
感情（水）が深まりすぎた先に悩みが現れる、不安がある、そのような場合は一白水星が強まりすぎて凶作用になっている可能性があります。
また北は「安らぐための場所」という見方もできます。
家相の北方位は家を指します。家庭は一日の疲れを一白水星の潤いで癒す場所でもあります。家庭に安らぐ要素がひとつも無ければ、南方位の象徴である「世間・社会」へ出ていったきりです。
つまり一白水星の扱う水は多すぎては悩みに繋がりますが、癒されるには必要な成分でもあるのです。
※北東が親戚・血縁関係を表す方位、北が個人としての（気持ち的な）状況を表す方位です。
北は深く熟考する方位でもあります。南は九紫火星で＜頭脳明晰・浄化＞ですが北は深く悩みながら考慮するといった、考え方にも相反する作用を持ちます。
九紫火星は悪縁をバッサリ捨てられますが、一白水星は悪縁だとしても深く悩みながら考慮した末に結論を出す感じです。（張りが強すぎると結論が出ず悩む感じです。）
北方位の張り｜吉効果
北方位が適度に張り出した家は家族の団結が深く、家庭でゆっくりとくつろぐ事ができる家相で吉相です。
一白水星の作用で、どんな事に対しても”思慮深く”考えを巡らせる事ができる人物になりやすくなります。
また北方位が張ると家族のコミュニケーションが円滑になり、家族が子どもの気持ちを深く汲み取ってくれるといった作用もあります。
北張りはよく眠れるようになるといった吉作用もでるとされます。
北方位のエネルギーが適度にある家は、日常の様々な悩みごとを家族で受け止め熟考することで、内面の素晴らしい人格が育まれる家相といえます。
北張りさんは内面に感情を湛えているタイプといえます。逆に言えば我慢をしてしまいがちでもあります。また文学を好むとも言われています。
北方位｜大張りの凶作用
北張りといってもあまりに大きな張りは（一辺に1/3以上が目安）、かえって凶作用が出ます。
北方位の大張りは北と隣り合う北西・北東が欠ける可能性があります。そうなると金銭的な凶作用や上司との関係悪化などに注意が必要です。
北方位の張りすぎは悩みの運気が強まってしまうため、もしも北張り＋北方位に倉庫などがある場合は倉庫の移動だけでもいくらか緩和される可能性があります。
北欠けの形
家の北方位に一辺に対して2/3より小さな凹みがあれば「北欠け」です。2/3以上の凹みの場合は欠けではなく隣方位が張っている可能性があります。
方位を確認する方法は以下の記事に書きました。
北方位の欠け｜凶作用
北方位が欠けた家に住むと、一白水星の運気が弱い傾向にあります。一白水星は先に記したとおり潤い・安らぎ・秘密・悩みなどのプライバシーに関するものや家の運気です。
北が欠けると物事に対して深く考える事が苦手になり感情的になってしまい、結果として家族の協力関係がなくなってしまいます。
家庭に安らげる場所が見いだせず、家族の団結が弱く家庭トラブルが起きる可能性がある凶相です。また家族や子どもに対して深く理解をしようとする気持ちが弱くなってしまい、家庭が常に冷え込んでいる可能性もあります。
もしもこのような状態であれば北方位の家相改善をすれば解決に向かいます。
大欠け｜凶作用が強く出る
北方位が大きく欠けていたり、そもそも北方位が無いような間取りの家相は特に凶作用が強く出る傾向にあり早急に対策が必要です。具体的には上記の北欠けの凶作用が強く現れ、家庭が成り立たないなどの状態が懸念されます。
北玄関などの設備別・北方位の吉凶作用
北玄関は北欠けと違って吉相とする見解もあるため、そこまで心配はいりません。
玄関自体が家と外をつなぐため若干方位の運気を弱めてしまいますが、北方位の持つ家庭運や金運を北玄関を通して社会から取り込むことができるため吉相とする見方もできます。
北欠け＋北玄関の場合は北のエネルギーが弱くなるため凶作用が出ます。
北欠け｜家相対策
北方位が欠けていても凶作用がない場合は、地相などが複合的に関わって無難相になっている可能性があるため、様子見で大丈夫だと思います。なぜなら北欠けで実際に上記のような凶作用が感じられない場合はおそらくなく、欠けの大小にもよりますが何らかの北に関する凶作用を体感しているはずだからです。
引っ越しなどで北欠けの家に入居したばかりの場合は、欠けの具合にもよりますがこれから凶作用が現れてくると思われるため、作用を感じた場合は注意深く観察し対策をとることをおすすめします。
北欠けで凶作用を感じる場合、欠けている場所を埋めるようにリフォームをすることで運気が改善します。家相が改善されることで家族関係も良好に向かうでしょう。
リフォームが難しい場合は物置きなどで、北の欠けている部分を（気の流れが淀まないように１メートルくらい空けて）埋めるように設置することで凶作用が緩和されると思います。
ただこの場合は欠けと物置きの張り作用の両方を得る策となるため根本的な解決ではありません。欠けの作用と張りの作用を両方得ます。欠けのままであるよりは物置き設置はおすすめです。
家の形を変えることで新たな欠けを作らないように注意してください。
参考になれば幸いです。
