家相ってなんだか難しそう、風水と何が違うのかな?という疑問についてまとめました。また家相で何が分かるのかについても書きました。
家相のルーツは古代中国の風水からきている占い的な統計学

そもそも「家相」とは一体何なのでしょう。実は家相というのはルーツが中国の風水から来ています。
風水は古代中国で発祥した「仙道五術」という考え方の一部からきており、「陽宅(家)」「陰宅(墓)」など分類に基づき「総合的に暮らしを整えていく」手段です。風水は日本に伝来し、古くは陰陽道でも使われてきました。

とても奥が深い世界なんです
家相はそのような中国の風水の考えを基に、江戸時代に日本の家屋に合うようにアレンジされて民間に広まっていった、要は「日本の家専用の占い的要素を持った統計学」です。
つまり家相は、中国の風水の考え方を取り込んだ日本住居用の吉凶判断占いという分類になります。
家相で何が分かるのか

吉凶判断というと単純そうに聞こえるのですが、家相は実際には非常に奥が深く、家の形によって様々な運気の判断が出来るとされます。それはその家に住む住人の運気の判断材料にもなります。
例えば住人の九星や干支を当てはめることで、その家に暮らす住人たちの関係性や暮らしぶりを読み解くことが可能です。またその住居へ引っ越した時期や方角などを算出することで、引っ越しに対する経緯も予測することが可能です。(ただし「象意」という起こりうる現象が幾多もあるため、実際には詳細の予測は難しいところがあります。話を聞いてナルホドっていう感じです)
そのため詳細な家相判断では住人の生年月日(本命星や月命星)や干支が必要になってきます。
手相や人相との関連性

東洋の人相法を以て方位を人の顔面に割り當てると頤は子の方 卽 ち北とし夫より左に丑寅卯辰巳と額の正中を午の方 卽 ち南とする夫より右に未申酉戌亥と顔面を一周する此の方位を見定めて家宅の形状位置構造に應用するに殆んど的中しないと云ふ事が無い。
現代式家相研究奥義 板垣静介 著
※↑は大正9年出版の書籍ですが、「家相は人相と通じる」という先人の考えがあります。
家というのは一人ひとりの運気を表した形であり、人相学に通じるといいます。私自身この考えに共感しています。
家相と手相:先天運気と後天運気
手相であれば右手と左手で先天運気と後天運気に分かれます。先天運気とは持って生まれた運気、後天運気は生きていく間に変わる運気です。
私は家相も先天運気と後天運気を持っていると感じています。

生まれ持った顔を変えると運命が変わり違う人生になっていく(=人相が変わる)ように、生まれ育った実家などの家相が本人の先天運気、引っ越しで変わる家相が後天運気と考えると腑に落ちました。(体感は実家の家相と引っ越し先の家相で”運気が混ざり”ます。)
引っ越しの注意点

これによって注意したいのは、引っ越しで吉相を狙い過ぎるあまりに本人の先天的運気と全く違い過ぎる家相の家に住むことにより運気の落差が生まれて苦しくなる可能性があるということです。
例えば整形して理想通りの顔になったはいいけれど、これは自分じゃないと感じ精神的にも苦しくなるような現象が家相にも当てはまるのではないかと案じます。
人というのは無意識に自分の運気と重なる家へ移動しています。
(例えば北東方位に欠けや玄関、水回りのある家相に住んでいた人は、同じような運気のある家か南西キッチンや南西張りの家へ引っ越すということです)
いきなり理想を求め過ぎてドカンと大吉相に改善すると、自分の持っている運気と違い過ぎるあまり家と自分が合わない状態になり精神的に苦しむ可能性には注意が必要かなと思います。
回避策としては、まず理想とする家の間取り(賃貸など)に仮住まいしてみて自分と合うか確認してみるのが良いのではないかと思います。
(ただ、だいたいの場合は間取り図を気に入らず無意識にでも回避していると思います)

家を建てる前に、賃貸を利用して自分の持っている運気の確認をする方法です
理想とする運気を思い描き、一度それに近い形の家へ引っ越してみるんです。住んでみて自分と合わなければまた戻ればいいですし、住めるようなら更に理想を求めた形の家へ引っ越して運気確認していくのが良いかなと思います。建ててしまえば一生の付き合いですし、慎重にしたいところです。
私は一度、引っ越し先の東南張りの運気が合わな過ぎて苦しんだことがあります。まるで自分じゃないっていう感覚になるんです。家相的には東南張りは吉相なんですが、私自身が東南欠けで生まれたので感覚が違いすぎて精神的に無理ってなりました。
あとは引っ越し先の間取りが自分の九星と干支に支障がないか注意してみてください。自分の担当方位が凶相だと苦労が増します。
まとめ

家相は中国から伝わった陽宅風水がベースとなり日本独自に改変されていった日本家屋の吉凶を占う統計学です。
時代により日本家屋の構造が変化すると共に家相の解釈も少しづつ変わっていき、より現代的な家の吉凶も占えるようになっています。しかし「家」の根底にある人間の基本的生活様式や「運気」の流れをみる要素は同じのため時代が変わっても占えるのが家相です。
占い統計学のため「凶」とされたとしてもむやみに恐れる必要はありませんよ(人間の暮らしを吉凶だけに当てはめるのも役割が複雑化された現代において少々苦しくはあります)。
気になる場合は対策を取ったり引っ越しをしたりして対処できるので、ご自身で知識をつけるのが一番だと思いますが、信頼のできる方(きちんと対策を教えてくれる人)がいればアドバイスをもらうなどして家や暮らしを整えていくといいと思います。このブログでも色々書いてます。
(※家相には様々な見解が存在します。当記事には個人的な見解が含まれます。詳しくはこちら)